2010年3月19日
[ 国内知財情報 ]
ヒット商品に見る知的財産権シリーズ(特許6)
本シリーズの第6回は、「ヒット商品に見る特許6」と題しまして、有名なお菓子である「雪見だいふく」の特許について、紹介します。
ヒット商品に見る特許6 「雪見だいふく」 「特許第2838892号」
従来の問題点
従来、コーンカップアイス、アイス最中などでは、そのまま長期間冷凍保存すると、アイスクリームの水分を吸収して香ばしい風味が失われてしまっていた。また、長期間冷凍保存しても、変質しないで、食べられる被覆皮などは、従来になかった。
上の写真は、(株)ロッテのHPの写真を引用したものです。
注)「雪見だいふく」は、(株)ロッテの登録商標です。
特許発明の特徴
でん粉と、糖類と、水とを混合/加熱することによって得られる粘弾性物で、アイスクリームが被覆されている。
特許発明の効果
この粘弾性物は、-15℃程度においても固化せず、軟らかさを保ち、長時間アイスクリームと共存しても変質せず、しかもかなり薄膜状に伸ばすことができる。
また、この粘弾性物で被覆されたアイスクリームは、大福餅のように手づかみで食べることができる。
教訓
・従来からある食物の組合せに関するアイデアは、まだまだありそう…
⇒色々な組合せを検討すべきではないか!!
・この商品では、アイスクリーム(従来からあるもの)を粘弾性物(従来からあるもの)で被覆することがポイント!!