2009年2月6日 [ 国内知財情報 ]
微生物の寄託について

特許出願をする際には、その出願に係る発明の実施が可能なように、明細書を記載する必要があります。近年のバイオテクノロジーの急速な進歩にともない、微生物関連の発明が注目されていますが、微生物に関する発明の場合、明細書の記載だけでは、明細書の実施可能要件が担保されず、微生物自体を寄託する必要がある場合があります。

※微生物の寄託に関する具体的な手続きは、独立行政法人産業技術総合研究所のＨＰにて詳細に説明されています。

■微生物を寄託する際の注意点としては、以下のものがあります。

（１）出願前に寄託する必要があること（出願後に寄託しても、明細書の記載要件を充足したことにはならない）

（２）特許権の存続期間中は寄託を維持する必要があること（国内寄託の場合、保管期間は１年であるので、継続手続が必要になる）


なお、微生物の寄託が必要であるかは、事案により異なりますので、個別にご相談ください。


弁理士 毛利大介