2009年11月9日
[ 国内知財情報 ]
ヒット商品に見る知的財産権シリーズ(特許5)
本シリーズの第5回は、「ヒット商品に見る特許5」と題しまして、従来のしゃもじに一工夫を加えた「マジックしゃもじ」の特許について、紹介します。
ヒット商品に見る特許5 「マジックしゃもじ」 「特許第3634720号」
従来の問題点
従来の合成樹脂の杓文字では、表面が滑らかな面であったため、たとえ水でぬらしても米飯が付着しやすく、使用者にとって不便であった。
上の写真および画像は、(株)曙産業のHPの写真および画像を引用したものです。
特許発明の特徴
へら部の地表面に第1凸部を設け、第1凸部の表面に第2凸部を設けたダブルエンボス加工面からなる
特許発明の効果
この杓文字の表面は,ダブルエンボス加工面(二重のデコボコ形状の面)であるため、この杓文字で米飯をよそうと、従来品に比べ、杓文字の表面と米飯との接触面積が小さくなり、米飯の付着が軽減される。
したがって、この杓文字は、従来品に比べ、米飯をよそうときに便利である。
教訓
・ダブルエンボス加工の原理は、食器、トイレ用品、台所用品など、まだまだ応用できそう!
・例えば、液体と接する部品において、すべてダブルエンボス加工を施すとどうなるのか?
⇒検討すべきではないか!!