2016年4月1日 [ 国内知財情報 ]
研究論文だけで簡易な特許出願ができます

　特許法等が改正され、4月1日より施行されます。
詳細は特許庁ＨＰにおけるＱ２を参照願います。「論文に基づく出願」に関する説明があります。
それによりますと研究論文を用いて簡易な特許出願が可能になります。
今般の改正を機に、より特許出願を活発化されたらいかがでしょうか。
不明点は遠慮なく当法人までお尋ねください。

１．出願方法
　願書に研究論文を添付して出願することで出願日が確保されます。当然ながら、論文発表前に出願するのが好ましいです。特に欧州や中国への出願をお考えの場合には、論文発表前に出願してください。

２．出願後の手続
　その後、正しい明細書の様式に合わせる補正が必要です。これは出願後ゆっくり行うことができます。
ただし、研究論文に記載された内容が不十分であればあるほど、補正では対応できません。その場合は、1年以内に国内優先権出願を行うとよいでしょう。

３．研究論文だけで出願するメリット
　出願することに意義がある場合、又は発表などで緊急性が高い場合には、この制度を利用することで、簡単に出願できますので、早く安く出願できます。
論文発表前に行うことで、外国出願時に発生するトラブルを少なくできます。
可能であれば、実施例レベルでもよいのでクレーム（請求項）を作成した上で、研究論文と併せて出願することが好ましいと考えます。