2009年8月26日
[ お知らせ ]
中小企業経営者のための「知的財産マニュアル」
東京都知的財産総合センターは、都内中小企業の知的財産の創造・保護・活用の促進を目的として東京都が設立したものです。
他の都道府県でも同様のものはあるのですが、現在のところ、東京都のサイトの内容が群を抜いて充実していますので、紹介します。
特に、中小企業の経営者の皆さんに「知的財産」について知っていただくために作成されたマニュアルは、非常に分かりやすいと思います。
これまで「知的財産」にあまり馴染みのなかった方にも気軽に読んでいただけるように、なるべく分かりやすい用語を使い、事例も加えて説明しているようですので、参考になると思います。
マニュアルの種類は、現在のところ下記の6種類です。
(1)中小企業経営者のための特許マニュアル
(2)中小企業経営者のための商標マニュアル
(3)中小企業経営者のための著作権マニュアル
(4)中小企業経営者のための意匠マニュアル
(5)中小企業経営者のためのノウハウ戦略的管理マニュアル
~不正競争防止法による営業秘密の保護&先使用権制度の活用について~
(6)中小企業経営者のための知的財産戦略マニュアル
このうち、(6)の知的財産戦略マニュアルは実質30ページほどしかありませんので、是非とも読んでいただきたいと思います。
参考までに主要な目次を転載しておきます。
1.中小企業経営と知的財産戦略
知的財産戦略ってなんですか?
なぜ、いま、中小企業に知的財産戦略が必要なのですか?
知的財産戦略を実行するメリットはなんですか?
知的財産戦略を持たなかった場合のデメリットは?
2.知的財産はどの権利で、どのように守るのか
(1)知的財産権の種類
(2)主な知的財産権の費用
(3)成果をどの知的財産権で守るか
3.知的財産戦略の立案と実行
(1)知的財産権創造のための戦略
(2)共同開発での戦略
(3)知的財産活用のための戦略
(4)自社権利に対する侵害対応戦略
(5)他社攻撃に対する対応戦略
4.知的財産戦略のための体制づくり
(1)環境と体制づくり
(2)攻めと守りの実行体制
(3)知的財産管理体制
(4)経営者の知財姿勢
※このマニュアルの「はじめに」にも記載されていますが、これからの世の中は「知」で勝負の時代であり、この時代を生き抜くために知的財産というものをトータル的にビジネスに繋げていく必要があります。そのためには経営の中に知的財産の戦略を組み入れて、企業をのばしていくことが重要です。
しかし、中小企業の方々にとっては、知的財産の大切さはわかっていても、なかなか経営に役立たせるところまで手が回らないというのが現実ではないでしょうか。
したがって、まずは経営者の方が、知的財産をどううまく創り、保護、活用し、経営に結びつけて行くかという戦略についての最低限の知識を持っていただきたいと思います。
そして、次に自社の実情にあった「戦略立案~実行」となるのですが、具体的に何をどのように進めていけばよいか分からないこともあるかと思います。そのような場面において、私どもが何かお役に立てることがあれば幸いです。
当法人の特徴としても述べさせていただいているように、私どもは、お客様の多様なニーズに柔軟にお応えし、真の貢献を目指しております。
貴社の実情にあった戦略立案、社内体制づくりなどについて、共に考え、アドバイスさせていただき、また実行のお手伝いをさせていただきます。
弁理士 岡本武也