2012年2月15日 [ 商標・意匠情報 ]
図形（例えば、キャラクター）内に文字を記載した商標の活用法について【審判決に学ぶ商標_その８】

　図形内に文字を記載した商標については、構成全体を一体不可分のものと捉えられて、文字のみで類否を判断されない可能性があります。

　次の例は、当法人で意見書を提出の上、登録された例です。

　図形内に「強」が記載された「」と「つよし」、「響」、「Kyo制服／Kyo－seifuku」は非類似


　また次の判決、審決も一体不可分の商標として、問題となる商標と非類似と判断された例です。

　東京高裁　平成２年（行ケ）第１６８号

　図形内に「ＶＯＸ」が記載された「」と「ＴＨＥ／ＢＯＸ」は非類似


　不服２００７－１７７０７

　図形内に「ＢｍＣ」が記載された「」と「ＰＭＣ」、「ＢＮＣ／ビーエヌシー」は非類似


　不服２００６－２６６８

　図形内に「円とＮを組み合わせた標章」が記載された「」と「」は非類似


　不服２００４－９２９３

　図形内に「ＣＯＯＬ」が記載された「」と「ＣＯＯＬ」は非類似


　異議２００２－９０４２６

　図形内に「ＧＰ」が記載された「」と「」は非類似

　これらの例からみて、問題となる商標が存在しても、御希望の文字商標を図形（例えば、キャラクター）内に取り込むことによって登録できる可能性もありますので、当法人に御相談下さい。


意匠・商標部　前田一夫
　　　　弁理士 小早川俊一郎