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韓国特許法・実用新案法改正(2013年7月1日発効(一部2013年3月22日施行済))

2013年7月1日に韓国の特許法・実用新案法の改正が発効致しました。改正内容は以下の通りです。

◆出願の回復機会の拡大

 出願人の責めに帰することができない事由により、出願審査請求や再審査請求ができる期間を遵守できず、出願が取り下げられた、又は拒絶決定が確定したものと認められた場合、その事由が消滅した日から2ヶ月以内(ただし、出願審査請求又は再審査請求ができる期間の満了から1年を経過した場合を除く)であれば、出願の回復が行えるようになりました。

 また、出願人の責めに帰することができない事由により、委任状提出、補正命令に応答する補正、手数料納付などに関連した期間の徒過により消滅した特許出願の回復ができる期間は、従前は、その事由が消滅した日から14日でしたが、改正後は、その事由が消滅した日から2ヶ月に変更されました。

 なお、「出願人の責めに帰することができない事由」には、天災地変による場合や、書類の送達が適切になされなかった場合等が含まれます。

 この改正は、2013年7月1日以降の出願に適用されます。


◆手数料返還対象の拡大

 出願後1ヶ月以内に出願を取下げ、又は放棄した場合、納付した者の請求により、出願料及び審査請求料が返還されることが規定されています。今回の改正により、優先権主張申請料についても返還されることになりました。
 この改正は、2013年7月1日以降の出願に適用されます。


◆新規性規定の変更

 インターネットの普及を鑑みて、新規性欠如事由として挙げられる「大統領令が定める電気通信回線を通じて公衆が利用可能になった発明」の「大統領令が定める」の部分が削除されました。これにより、電気通信回線を通じて公衆が利用可能になった発明について、いずれの電気通信回線を用いた場合も、先行技術の地位を有することになりました。
 この改正は、2013年7月1日以降の出願に適用されます。


◆複数回の補正がなされた場合の取扱い

 意見書提出期限までに複数回の補正がなされた場合、最後の補正の前に行われた全ての補正が取り下げられたものとみなされることが規定されました。
 この改正は、2013年7月1日以降の特許出願に適用されます。


◆正当な権利者の出願に関する審査請求期間の特例規定

 正当な権利者が冒認出願がなされた後に自己の出願を行った場合に、冒認出願が最終的に拒絶されるか、その登録が無効となった後に、正当な権利者の出願が冒認出願の出願日に出願されたものとみなして、正当な権利者の権利を保護しています。しかしながら、正当な権利者の出願が冒認出願の日から5年経過後になされた場合、正当な権利者の出願の出願日が冒認出願の出願日まで遡及することにより、審査請求期間(出願日から5年)が既に経過し、審査請求ができないという不都合が生じていました。この不都合を解消するために、正当な権利者による出願について、冒認出願から5年経過後であっても、当該正当な権利者による出願の日から30日以内であれば出願審査の請求ができるようになりました。
 この改正は、2013年3月22日に施行されています。


◆分割出願及び変更出願における優先権証明書類の提出期間の変更

 従前は、分割出願及び変更出願の優先権証明書類の提出期間は、当該分割出願又は変更出願日から3ヶ月と規定されていました。しかしながら、通常出願の優先権証明書類の提出日が優先日から1年4ヶ月であるため、分割出願又は変更出願の出願時期によっては、通常出願の期限よりも提出期間が短くなる場合がありました。この不都合を解消するために、分割出願及び変更出願における優先権証明書類の提出期間は、優先日から1年4ヶ月、又は当該分割出願もしくは変更出願の日から3ヶ月のうち遅い方、と規定が変更されました。
 この改正は、2013年3月22日以降の出願に適用されています。


◆共同出願規定の変更

 「特許(実用新案登録)を受ける権利が共有である場合、共有者全員が特許(実用新案登録)出願をしなければならない」と規定を変更することにより、特許(実用新案登録)を受ける権利が2人以上に移転された場合にも、その共有者全員で出願をしなければならないことが明確にされました。
 この改正は、2013年3月22日に施行されています。

海外知財情報

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