2022.06.24 国内知財情報
標準必須特許(SEP)に関する最新動向
1.はじめに
日本における、標準必須特許(SEP)の動向に関するトピックをお知らせします。
2.シンポジウムの開催
2022年5月19日に、日本国特許庁(JPO)主催にて、「標準必須特許シンポジウム2022~各国の最新動向と議論の最前線~」が開催されました。
本シンポジウムでは、日米欧の有識者から、各国・地域の最新動向が紹介されました。
JPOでの動向としては、2018年6月に公表した「標準必須特許のライセンス交渉に関する手引き」の改訂を予定しているとのことであり、本シンポジウムのパネルディスカッションにて、手引きの改訂に関連する様々な論点について議論がなされました。
具体的には、次のような論点などについて議論がなされました。
• 標準必須特許の必須性の判断の在り方について
• 必須性の判断の手続きについて
• 必須性の判断のための資料・材料について
• 交渉に際しての、クレームチャートの提供の必要性(必須性)について
• 各国における判定制度の利用について
本シンポジウムについては、動画がアーカイブで公開されていますので、紹介します。
(現段階では、2022年7月31日まで公開の予定)
チャプターを紹介しておきます。
■チャプターリスト
0:00 講演 森清 特許庁長官
8:00 講演 蓮井智哉 経済産業省審議官
17:50 講演 David J Kappos 氏 元USPTO長官
41:38 講演 Kamil Kiljanski 氏 欧州委員会 DG Grow 知財ユニット長
59:07 パネルディスカッション1「各国裁判例のライセンス交渉実務への影響について」
2:10:21 パネルディスカッション2「効率性の観点からの必須性の判断の在り方について」
3.最後に
当法人では、引き続き、日本及び各国の標準必須特許(SEP)の動向についてウォッチしていく予定です。興味深い動向があれば随時紹介します。
弁理士:岩田誠